「不動産投資の融資、どの銀行に相談すればいいんだろう」物件を探し始めたばかりの頃、多くの人がこの疑問にぶつかります。
ネットで調べると「○○銀行が通りやすい」「△△銀行は審査が甘い」という情報が溢れています。
しかしそれらの情報を鵜呑みにして動いた結果、「高金利・高自己資金という厳しい条件でしか融資が出ず、1棟目から手元資金が底をついた」そんな相談が後を絶ちません。
このような失敗に陥る原因は、あなたの年収・属性・物件・エリアの組み合わせによって、「融資がおりやすい銀行」はそれぞれ異なるからです。
多くの投資初心者が「業者に紹介された銀行に申し込めばいい」という認識のまま動き、後から条件の悪さに気づきます。
本来、銀行選びは物件を決める前に着手すべき最重要ステップです。自分の属性でどの銀行が有力かを把握したうえで、その銀行が評価する物件を探さなければ、融資戦略は機能しません。
この記事では、2026年時点で不動産投資融資に積極的な銀行の特徴やタイプ別の使い分け、銀行が評価する物件の共通点を実務に基づいた視点でお話しします。
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【監修者情報】不動産投資家 小原 正徳
1981年4月6日生まれ 不動産投資家
東京大学卒業後、EYグループ不動産部門、
ゴールドマン・サックスグループ不動産ファンド部門を経て
2016年に東京都新宿区株式会社不動産科学研究所で独立
2022年には総資産20億円を形成
同年、新たなチャレンジとして不動産投資スクールを開校し、自身の培ったノウハウの提供を開始
株式会社不動産科学研究所 代表取締役
宅地建物取引士
不動産鑑定士
不動産証券化協会認定マスター
結論「融資がおりやすい銀行」は属性と物件で変わる
「不動産投資で融資が通りやすい銀行はどこですか?」
この質問に対して、一律の答えを出すことはできません。
なぜなら融資の可否は「あなたの属性×物件の評価×エリア」の掛け算で決まるため、ある人に最適な銀行が別の人には門前払いになることも珍しくないからです。
にもかかわらず、多くの投資初心者が「業者に勧められた銀行で申し込めばいい」という認識のまま動いてしまいます。
その結果として起きるのが、冒頭のような事態です。
小原のもとには「1棟目を業者任せで進めた結果、ノンバンクで金利3%後半・自己資金3割という条件で購入してしまい、手元資金が一気に苦しくなった」という相談が実際に寄せられています。
このケースの本質的な問題は、物件を決めてから融資先を探したことです。
銀行によって評価するエリア・物件種別・求める属性は大きく異なります。物件探しより前に「自分の属性でどの銀行が有力か」を把握しておくことが、1棟目の成否を左右する最初の判断です。
不動産投資の融資に比較的積極的な銀行一覧【2026年版】

不動産投資では基本的に「変動金利」が選ばられるので、この表では変動金利のみ記載。
| 銀行名 | 変動金利(目安) | 固定金利(目安) |
|---|---|---|
| りそな銀行 | 年 2.0% 〜 4.5% | 不明(都度見積) |
| 横浜銀行 | 年 2.6% 〜 3.5% | 年 3.0% 〜 4.5% |
| 千葉銀行 | 年 2.8% 〜 3.8% | 年 4.0% 〜 5.0% |
| きらぼし銀行 | 年 2.8% 〜 4.2% | 年 3.5% 〜 4.6% |
| 東日本銀行 | 年 3.1% 〜 4.5% | 不明 |
| 静岡銀行 | 年 3.3% 〜 4.5% | 年 3.9% 〜 |
| 群馬銀行 | 年 2.5% 〜 3.5% | 年 3.2% 〜 4.4% |
| 京葉銀行 | 年 1.8% 〜 4.5% | 年 2.8% 〜 |
| 徳島大正銀行 | 年 2.3% 〜 3.8% | 年 1.2% 〜 (当初3年) |
| 香川銀行 | 年 2.1% 〜 3.5% | 不明 |
| 神奈川銀行 | 年 2.8% 〜 4.0% | 不明 |
| SBJ銀行 | 年 3.4% 〜 4.2% | 不明 |
| auじぶん銀行 | 不明(投資専用なし) | 不明 |
| セゾンファンデックス | 年 3.0% 〜 4.5% | 年 3.5% 〜 5.5% |
| SBIエステートファイナンス | 年 3.7% 〜 7.8% | 不明 |
| アサックス | 年 1.95% 〜 7.8% | 年 1.95% 〜 7.8% |
| 楽天銀行(不動産担保) | 不明 | 年 2.73% 〜 11.49% |
| 東京スター銀行 | 年 1.25% 〜 7.5% | 年 2.55% 〜 9.35% |
※金利はあくまでも目安です。詳しくは銀行のホームページや直接お問い合わせください。
どの銀行が融資に積極的かは、物件の種別・エリア・申込者の属性によって大きく変わります。
ここでは、以下の物件タイプごとのおすすめ銀行を紹介します。
- 一棟アパート
- 地方物件
- 高利回り・築古物件
一棟アパート融資で有力な銀行
一棟アパートへの投資を検討している方が最初に候補に挙げるべきなのが、以下の銀行です。
| 銀行名 | 変動金利(目安) | 固定金利(目安) | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| りそな銀行 | 年 2.0% 〜 4.5% | 不明(都度見積) | 属性(年収等)により大幅に変動 |
| 横浜銀行 | 年 2.6% 〜 3.5% | 年 3.0% 〜 4.5% | 神奈川・東京の物件に強い |
| 千葉銀行 | 年 2.8% 〜 3.8% | 年 4.0% 〜 5.0% | 千葉・東京近郊がメインエリア |
| きらぼし銀行 | 年 2.8% 〜 4.2% | 年 3.5% 〜 4.6% | 東京23区内の物件で優遇あり |
| 東日本銀行 | 年 3.1% 〜 4.5% | 不明 | 審査の柔軟性に定評あり |
※金利はあくまでも目安です。詳しくは銀行のホームページや直接お問い合わせください。
これらの銀行は主に首都圏の一棟アパートへの融資実績が豊富で、不動産投資家のあいだでも知名度が高いです。
年収700万円以上が申請の目安となることが多く、高い属性を持つ方であれば比較的低い金利での融資を引き出せる可能性があります。
銀行によっては、土地先行融資(建物完成前から土地部分への融資)や物件価格に対する融資比率が高い案件への対応実績を持つところもあります。
ただし、同じ銀行でも支店・担当者・時期によって審査の厳しさは変わります。
「この銀行なら確実」という保証はなく、自分の属性と物件の状態を正確に把握したうえで判断することが重要です。
属性や条件次第で候補に入る地方銀行・中堅銀行
属性や物件のエリア・条件によっては、以下の銀行での融資がおすすめです。
| 銀行名 | 変動金利(目安) | 固定金利(目安) | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|
| 静岡銀行 | 年 3.3% 〜 4.5% | 年 3.9% 〜 | 融資エリアが広く、築古物件にも柔軟な「アパートローンの代名詞」 |
| 群馬銀行 | 年 2.5% 〜 3.5% | 年 3.2% 〜 4.4% | 北関東・東京の物件に強み。2026年3月に店頭金利引上げあり |
| 京葉銀行 | 年 1.8% 〜 4.5% | 年 2.8% 〜 | 千葉・東京がメイン。不動産担保フリーローン等も展開 |
| 徳島大正銀行 | 年 2.3% 〜 3.8% | 年 1.2% 〜 (当初3年) | 関西圏・徳島で積極的。固定金利の「当初優遇」が強い |
| 香川銀行 | 年 2.1% 〜 3.5% | 不明 | 「セルフうどんローン」といったユニークな投資用商品を持つ |
| 神奈川銀行 | 年 2.8% 〜 4.0% | 不明 | 横浜銀行の子会社化後も、地域密着で不動産融資を継続 |
| SBJ銀行 | 年 3.4% 〜 4.2% | 不明 | 外資系だが日本の不動産投資に非常に積極的。1Rマンション等に強い |
| auじぶん銀行 | 不明(投資専用なし) | 不明 | 投資専用ローンなし。住宅ローンを投資に使うのは厳禁 |
※金利はあくまでも目安です。詳しくは銀行のホームページや直接お問い合わせください。
これらの銀行に共通するのは、「エリアや属性の組み合わせによって大きく条件が変わる」という点です。
たとえば静岡銀行は年収700万円以上の会社員・公務員への融資に強みを持ち、香川銀行は年収300万円台からでも申請できる間口の広さが特徴です。
SBJ銀行は外国籍の方への融資にも積極的に対応しています。
フルローンよりも一定の自己資金を求められるケースが多く、土地先行融資の可否も銀行によって大きく分かれます。
自分の属性と希望する物件のエリア・タイプを整理したうえで、最も相性の良い銀行を選びましょう。
高利回り・築古で検討されやすいノンバンク系
以下の銀行は、銀行融資が難しい案件の受け皿として機能しています。
金利が高くなることを条件に、難しい条件でも融資を受け付けています、
| 会社名 | 変動金利(目安) | 固定金利(目安) | 融資の特徴 |
|---|---|---|---|
| セゾンファンデックス | 年 3.0% 〜 4.5% | 年 3.5% 〜 5.5% | 審査が非常に柔軟。永住権なしでも相談可。 |
| SBIエステートファイナンス | 年 3.7% 〜 7.8% | 不明 | スピード重視。最短翌日回答など。 |
| アサックス | 年 1.95% 〜 7.8% | 年 1.95% 〜 7.8% | 上場会社。エリア(一都三県)限定だが低金利も。 |
| 楽天銀行(不動産担保) | 不明 | 年 2.73% 〜 11.49% | 5年ごとの金利見直しタイプが主流。 |
| 東京スター銀行 | 年 1.25% 〜 7.5% | 年 2.55% 〜 9.35% | 銀行だがノンバンクに近い柔軟な商品。 |
※金利はあくまでも目安です。詳しくは銀行のホームページや直接お問い合わせください。
これらのノンバンク系は、個人の属性よりも物件の担保評価を重視する傾向があります。
そのため、築古・地方・高利回りといった銀行では評価されにくい物件でも融資が通るケースも少なくありません。
審査スピードが速く、急ぎの案件にも対応しやすい点もメリットです。
ただし、金利は銀行と比べて高く設定されており、収益計画への影響は慎重に試算しましょう。
「銀行で断られたからノンバンクで」という流れは一つの選択肢ではありますが、高金利が長期の収益を圧迫するリスクを十分に理解したうえで利用することが前提です。
不動産投資で銀行が「融資しやすい」と判断する物件の特徴

「この物件なら融資が出やすい」と銀行が判断する物件には共通する特徴があります。物件選定の段階でこれらを意識することが、融資戦略の土台になります。
| 項目 | 好条件 | 内容 |
|---|---|---|
| 立地 | 都市部かつ駅徒歩10分以内の好アクセス | 都市部・駅徒歩10分以内の立地は、賃貸需要の安定性と資産価値の維持という両面で高く評価される |
| 築年数 | 法定耐用年数に余裕がある築20年以内 | 耐用年数に余裕があれば融資期間を長く設定できる |
| 資産構成 | 土地値比率が高く担保価値が目減りしにくい | 地値比率が高い物件は、建物の老朽化が進んでも資産価値が維持されるため、銀行のリスク評価が低くなる |
| 収益性 | リスクとリターンのバランスが取れた現実的な利回り | 表面利回りが現実的な水準(5〜10%)であることも重要です。利回りが高すぎる物件は「なぜそこまで高いのか」というリスクの裏返しとして捉えられ、担保評価が厳しくなることがある |
良物件の特徴は以下の記事でもまとめています。


不動産投資の融資で銀行の審査に通りやすくなるコツ

審査通過率を高めるうえで押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 自己資金は物件価格の10〜20%を目安に用意する
- 信用情報を事前に確認し、延滞・残高の問題がないかをクリアにする
- 銀行への申し込みは一行ずつ計画的に進める
不動産投資の融資で審査をクリアするためには、闇雲に融資の申請をしてはいけません。
まずは、物件価格の10〜20%の自己資金を用意しておけば、銀行側が感じるリスクを減らせます。
次に、CIC(指定信用情報機関)で信用情報を開示請求し、傷がないかを確認しましょう。
過去に長期延滞、債務整理、代位弁済などがあり、金融事故情報(ブラックリスト)に登録されている場合は、どれだけ準備をしたとしても融資の審査に通りません。
また、銀行への申し込みは一行ずつ、計画的に進めることも重要です。
短期間に複数行へ同時申し込みをすると、信用照会の履歴が重なり審査上のマイナスになります。
なお、私小原が運営する不動産アカデミーでは、こうした「インターネットでは掲載されていない情報」を共有したり、不動産投資で資産20億円以上を形成した小原が投資ノウハウを1からお伝えしています。
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不動産投資の審査や金利、融資戦略については以下の記事を参考にしてください。


不動産投資の融資をしてもらう銀行に関するよくある質問

ここからは不動産投資の融資銀行に関するよくある質問を紹介します。
不動産投資ローンで一番通りやすい銀行は?
「一番通りやすい銀行」は一律には言えません。
たとえば、一棟アパートの1棟目であれば、りそな銀行・横浜銀行・千葉銀行・きらぼし銀行・東日本銀行などが候補になりやすいです。
一方で、築古や高利回り物件では、セゾンファンデックスやSBIエステートファイナンス、アサックスなどのノンバンク系が検討されることもあります。
大切なのは「どこが一番通りやすいか」を探すことではなく、自分の属性と購入したい物件に合った銀行を先に見極めることです。
不動産投資のローン審査は厳しい?
不動産投資ローンの審査は、住宅ローンより厳しい傾向があります。銀行は申込者本人だけでなく、購入する物件の収益性や担保価値まで細かく確認するためです。
自己資金を10〜20%程度用意すること、信用情報を事前に確認すること、銀行に合う物件を選ぶこと で、審査通過率は大きく変わります。
反対に、準備不足のまま複数行へ同時に申し込んだり、銀行が評価しにくい物件を先に契約したりすると、条件が悪化しやすくなります。
審査は「運」ではなく、事前準備と順番で結果が変わるものだと考えることが重要です。
不動産投資のローン金利ランキングは?
「1位はこの銀行」と一律にまとめることは難しいですが、傾向として都市銀行・信託銀行は年1%前後の低金利帯、地方銀行・信用金庫は年2%前後、ノンバンクは年2〜10%超という幅があります。
金利の低さだけで銀行を選ぶと、審査に通らないという本末転倒な結果になるケースが少なくありません。
自分が通れる銀行のなかで最も低い金利を狙うという順番で考えることが正しいアプローチです。
まとめ
不動産投資における融資先選びで最も大切な視点は、「銀行は選ぶ商品ではなく、自分の状況に合わせて戦略的に選ぶパートナーである」という認識です。
どの銀行が最適かは、申込者の年収・属性・保有資産と、対象となる物件のエリア・築年数・担保評価、そして投資エリアとの相性によって決まります。「この銀行なら誰でも通る」という魔法の答えは存在しません。
特に1棟目の購入戦略が、その後の資金調達力・ポートフォリオ拡大のスピードを大きく左右します。
業者に言われるまま動くのではなく、物件探しの前から「自分に合う銀行はどこか」を逆算する習慣を持つことが、不動産投資で長く勝ち続けるための第一歩です。
なお、本記事の内容は以下のYoutubeでも詳しく解説しています。

【監修者情報】不動産投資家 小原 正徳
1981年4月6日生まれ 不動産投資家
東京大学卒業後、EYグループ不動産部門、
ゴールドマン・サックスグループ不動産ファンド部門を経て
2016年に東京都新宿区株式会社不動産科学研究所で独立
2022年には総資産20億円を形成
同年、新たなチャレンジとして不動産投資スクールを開校し、自身の培ったノウハウの提供を開始
株式会社不動産科学研究所 代表取締役
宅地建物取引士
不動産鑑定士
不動産証券化協会認定マスター

